やさしい損益計算書の見方・入門 『棚卸減耗費』

棚卸しと棚卸減耗費(棚卸減耗損)について

棚卸しとは?

 お店や倉庫など、定期的に実際の商品の数を全て数えます。そして、帳簿上の数と照らし合わせます。また、品質の低下が無いかも確認します。これが棚卸し(たなおろし)です。大きな所ですと、コンピューター上で在庫を管理しています。簿記の資格試験の問題では、決算に棚卸しをして期末棚卸高を求める事が多いです。実際の企業の棚卸しの回数は、毎月やる所もあったり年に4回やったり色々です。回数が多いほど、誤差が少なくなり損害のリスクも少なくなります。

 

棚卸減耗費とは?

 棚卸しをした結果、実際の数と帳簿上の数がピッタシ合うことは珍しいです。きちんと処理をしているつもりでも違っていたりするものです。要因としては、泥棒が入って盗まれたとか、出荷ミスがあったとか、事務処理を忘れたとか、仕入れた段階で違っている(500個入りのケースなのに、初めから499個しかなくて最後まで気づかない)、違うバーコードをスキャンしたとか、違う商品で入力したとか、色々な要因で在庫が合わないことがあります。大概は数え直したりして調査するのですが、最後まで原因不明ということもあります。その減少分を棚卸減耗といい、その金額を棚卸減耗費といいます。(別名で棚卸減耗損ともいいます。意味は同じです)

 

棚卸減耗費は、費用科目です。売上原価に含める場合と、販売費及び一般管理費にする場合があります。資格問題ではたいがい、売上原価に含める事が多いです。売上原価に含めるとはどういうことか?については、以下に説明いたします。

 

 

例題

【資料】 
期末商品棚卸高
帳簿棚卸数量50個(原価100円) = 5000円
棚卸しをした在庫(実地棚卸数量)45個(原価100円) = 4500円

 

棚卸減耗費はいくらか?

 

-----考え方-----

手順1

 下のような四角を書きます。

手順2

 資料からわかる数量や金額を書きます。

手順3

 水色の所が棚卸減耗費なので、そこの面積を求めます。

 

 

 

 

答えは、500円です。

損益計算書に書くと以下のようになります。

棚卸減耗費がある場合(棚卸減耗費は、売上原価に含める場合)

 

資料

売上高 80,000円
期首商品棚卸高 3,500円
当期商品仕入高 30,000円
期末商品棚卸高 5,000円
棚卸減耗費 5,000円

 

 

 

33,500円が売上原価になります。棚卸減耗費が無い場合の売上原価は28,500円です。売上原価が増えるとその分、売上総利益が減ります。

 

下は、棚卸減耗費が無い場合の損益計算書です。あわせてご覧ください。

 

棚卸減耗費が無い場合

 

資料

売上高 80,000円
期首商品棚卸高 3,500円
当期商品仕入高 30,000円
期末商品棚卸高 5,000円

 

 

 

28,500円が売上原価になります。(期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高=売上原価)

 

 

 

 棚卸減耗費について説明してきました。資格試験では、棚卸減耗費の他に商品評価損というのも出てきます。あわせてご覧ください。

 

 

 

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